朝5時起き、現場仕事18年。「有給休暇?取れるわけないでしょ」——そう諦めていた時期が、私にもありました。
でも年5日取得義務化と働き方改革を経て、施工管理でも有給は取れると確信しています。コツは「労基法の理解」と「工程からの逆算」です。
この記事は、有給休暇の権利・日数・管理ルールといった基礎を押さえつつ、施工管理職ならではの取り方のコツとライフプランで損しない使い方(買取・繰越・退職時の活用)まで、現役18年のリアルな経験を交えて解説します。
こんな方に読んでほしい
・有給を一度も使ったことがない若手施工管理職
・繁忙期と有給取得のバランスに悩んでいる現場監督
・転職・退職を控えていて有給消化を考えている方
・家族との時間を確保したい現場マン
現役施工管理18年が直面した有給休暇のリアル|なぜ取りにくいのか
施工管理は、世間の平均と比べて有給取得率がとても低い職種です。理由ははっきりしています。
① 工期に縛られている
建築・土木の現場には絶対の納期があります。職人さんの段取り、検査日、引き渡し日……自分が休むと工程が一日ズレるリスクがある。これが「休めない」最大の理由です。
② 代替の効かない属人化業務が多い
図面チェック、施工計画、職人さんとの調整、官庁手続き、原価管理……担当者しか分からない案件情報が山積みです。「あの人がいないと現場が止まる」という属人化が、休みにくさを生みます。
③ 「休む=迷惑」という空気がいまだに残る
施工管理職の現場には、「有給を使うのは申し訳ない」という雰囲気が今も根強く残っています。とくに上司世代がそう。
ですが2019年の年5日取得義務化以降、会社側も取得を促す姿勢に変わりました。「取りにくい」は思い込みの部分も大きいのです。
施工管理職が有給を取るための実践的なコツ|工程管理から逆算する
18年の経験で実際に使えた有給取得のコツを5つ紹介します。
① 工程表を見て「休める日」を3ヶ月先まで先取り
工程表で検査日・コンクリ打設日・引き渡し日を避けた閑散日を3ヶ月先まで洗い出し、その日に有給を入れます。早めに申請すれば上司も断りにくく、職人さんへの周知も余裕を持ってできます。
② 月曜・金曜と祝日を組み合わせて連休化
祝日に有給を1日くっつけるだけで3〜4連休になります。家族旅行や帰省に最適。「1日だけなら」と上司も承認しやすいです。
③ 職人さん・現場代理人と情報共有しておく
休む日に必要な指示・図面・連絡先を、前日までにLINEや工程ボードで共有しておきます。ChatGPTで作った業務マニュアルがあれば、引継ぎが10分で終わります。
④ 「年5日取得義務」を逆手に取る
会社には年5日の取得義務(違反は罰金30万円)があるので、「義務分の消化です」と申請すれば断れません。これは法律で定められた権利です。
⑤ 体調不良の前兆で休む(予防的休暇)
「疲れが抜けない」「集中力が落ちている」と感じたら、潰れる前に1日休むのが現場マンには大事。倒れて1週間休むより、有給1日でリフレッシュする方が会社にも家族にも迷惑がかかりません。
有給休暇って何だろう?

有給休暇とは、正式には【年次有給休暇】という賃金が支払われる休暇日のことを言います。
労働基準法によって義務づけられた、毎年一定の日数を雇用主は条件を満たした従業員へ付与しなければなりません。
だれにでも有給休暇はあるのかな?

- 雇い入れの日から起算して、6ヶ月間継続勤務していること。
- その6ヶ月間の全労働日の80%以上出勤していること。
この2つの条件を満たしている全労働者は、有給休暇付与の対象になっています。
労働基準法では正社員でなくても、先の条件を満たしていれば、アルバイト・パート・契約社員にも有給休暇を付与する対象となります。
なん日ぐらいあるのかな?

通常の労働者(週5日間勤務)の場合
| 継続勤務年数 | 6ヶ月 | 1年6ヶ月 | 2年6ヶ月 | 3年6ヶ月 | 4年6ヶ月 | 5年6ヶ月 | 6年6ヶ月以上 |
| 有給付与日数 | 10日 | 11日 | 12日 | 14日 | 16日 | 18日 | 20日 |
- 継続勤務が6年6ヶ月以上になると有給休暇の付与は一律で20日です。
- 定年退職した社員を引き続き嘱託として再雇用した場合は、その社員の勤続年数は継続勤務としてカウントされる。
- アルバイトやパートから正社員への変更など、雇用形態への変更があった場合も継続勤務としてカウントされる。
知らなきゃ損なポイント
有給休暇の未使用分は翌年に繰り越されますが、付与された日から2年間使用しなかった場合は時効により消滅します。
変則の労働者(週4日以下かつ30時間未満)の場合
| 週所定労働日数 | 1年間の所定労働日数 | 勤続6ヶ月 | 勤続1年6ヶ月 | 勤続2年6ヶ月 | 勤続3年6ヶ月 | 勤続4年6ヶ月 | 勤続5年6ヶ月 | 勤続6年6ヶ月以上 | |
| 付 | 4日 | 169~216日 | 7 | 8 | 9 | 10 | 12 | 13 | 15 |
| 与 | 3日 | 121~168日 | 5 | 6 | 6 | 8 | 9 | 10 | 11 |
| 日 | 2日 | 73~120日 | 3 | 4 | 4 | 5 | 6 | 6 | 7 |
| 数 | 1日 | 48~72日 | 1 | 2 | 2 | 2 | 3 | 3 | 3 |
参考:厚生労働省『次年次有給休暇の付与日数は法律で決まっています 』
週4日以下かつ30時間未満のアルバイトやパートも条件を満たせば、通常労働者より少ないが有給休暇を取得することができます。
所定労働日数が週に2日の場合は6ヶ月で3日、1年6ヶ月で4日、6年6ヶ月以上になると一律7日となる。
ただし、通常労働者(週5日間勤務)と同じで、有給休暇の未使用分は翌年に繰り越されますが、付与された日から2年間使用しなかった場合は時効により消滅します。
有給休暇の管理はどうなっている?

有給休暇の管理は雇用主である企業側が行ってくれればいいのですが、労働者側でも自社の就業規則に則り自身の年次有給休暇の残数や時間単位で取得できる有給の上限を常に把握する必要があります。
2019年4月以降、雇用主は年10日以上の年次有給休暇が発生する労働者ごとに年次有給休暇管理簿と呼ばれる帳標を作成し、3年間保存しなければならなくなりました。
労働基準法では全ての事業者に対して、年次有給休暇が10日以上発生した従業員に年5日の年次有給休暇を取得させなければならないと定められています。
違反事業者には対象となる労働者1人あたり30万円以下の罰金が科されることもあります。
法改正により労働者を取り巻く環境が改善されて来ているのは確かです。
でも、『有給で休みます!』と言える環境の会社はまだまだ少ないと思います。
中小企業のなど体力の少ない会社は特に、サービス残業はあっても有給なんて夢のまた夢です。
何とか休日が5日増えた?のかな?という程度で実際は時効により消滅していった日数を思うとやりきれません。
なので、法律に則り、会社の空気を読みながら、義務を果たすんだという気持ちで、腰を低くして聞いてみよう!!!
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ライフプランで損しない有給の使い方|買取・繰越・退職時の活用
有給は「使わないと損」ですが、使い切れない時の選択肢も知っておくと長期的に大きな差が出ます。
① 繰越は最大1年|2年で時効消滅
有給は付与日から2年で時効です。1年使い切れなかった分は翌年に繰越せますが、2年目で消滅します。年20日付与なら、最大40日まで保有可能。
② 有給の買取は原則禁止|例外は3つ
有給の買取は原則違法ですが、以下3つは例外として認められています。
- 法定日数を超える分(会社が独自に上乗せした有給)
- 2年の時効で消える分(労使協定があれば)
- 退職時の未消化分(労使協定があれば)
ただし買取は会社の任意なので、就業規則を確認する必要があります。
③ 退職時の有給消化が最大のチャンス
転職・退職を決めたら、残っている有給を全部消化することを強くおすすめします。
例:年収500万円の施工管理職で年20日残っていた場合 → 約38万円分の価値。
転職活動・引越し・新会社の準備に充てれば、心身ともに整って次のキャリアを始められます。
④ 有給は「ライフプランの調整弁」と捉える
結婚式・出産・親の介護・子の運動会・住宅引き渡し……人生の節目に必ず必要な日数が出てきます。計画的に残しつつ、使い切る。これが現役施工管理18年の結論です。
まとめ|施工管理職の暮らしを豊かにする有給活用
施工管理は確かに有給を取りにくい職種ですが、「取れない」ではなく「取りにくいだけ」です。工程からの逆算と早めの申請、そして法律と就業規則の理解があれば、現場マンでも有給は使えます。
有給は単なる休みではなく、「家族・健康・キャリア」に投資する時間。年20日×40年で800日=2.2年分の人生時間が、現場マンには与えられています。これを活かさない手はありません。
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