まとめ
トウモロコシ栽培の順序を説明します。
栽培のポイントを簡単に簡潔に説明します。
1.特徴
- イネ科
- 果菜類
- 発芽適温25~30℃
- 育成適温22~30℃
- 種まきしてから約90日で収穫
- 開花から7~10日程度で収穫
- 畑の好みは強い日当たりと乾燥した環境
2栽培方法
2-1畑の準備
トウモロコシは他の株を利用して受粉し、実をつける植物です。そのため2列以上で植えるための広さを確保し、植え付け1週間前までに1㎡あたり化成肥料200g、堆肥3~4kgを全面にまきます。
よく耕して幅60㎝、高さ10㎝の畝を立て、畝の上端を平らに均しましょう。
保温、保湿のためにマルチシートを敷きます。
花粉は風によって運ばれるので一直線よりも2列以上で並んでいるほうが受粉確率がアップします。受粉にムラがあると歯抜けトウモロコシになります。少しでも受粉確率を上げるためにも2列以上でうえましょう。
2-2種まき
気温が20℃になってきたら、株間30㎝、条間45㎝とって、マルチシートに丸く切込みを入れておきます。指で深さ2㎝ほどのくぼみをつけてタネを1つ落とします。まき穴1ヶ所につき2~3粒のタネをまきます。土をかぶせて手のひらで転圧し、たっぷり水をやります。
ビニールか防虫ネットをかけます。
発芽温度が20~30℃と比較的高いので、種まき時はビニールか防虫ネットでしっかり保温しましょう。このひと手間で後の育成に大きな差が出ます。また、鳥よけに不織布をべた掛けすると、ハトにボロボロに穴を開けられることがあるので、マメ類の種まきは面倒でもトンネル支柱を使いましょう。
2-3間引き
葉茎がしっかりした苗を1本だけ残すため草丈20cmになったらハサミでカットしながら間引きます。残す苗の根を傷付けないように注意しましょう。
2-4追肥
草丈50㎝になったら防虫ネットとマルチシートを外します。株を気づ付けないように丁寧に外しましょう。マルチシートを外すと雨により土がしまり、株が倒れにくくなります。
マルチシートを外したときに1㎡あたり化成肥料100gを株の周囲にまき土寄せします。
2-5受粉
自然環境においては、他株の雄穂の花粉が雌穂に付くことで、トウモロコシは受粉します。
自然に受粉しているか心配な時は人工授粉をおこないましょう。
トウモロコシのヒゲと呼ばれる雌穂が出てきたら受粉のタイミングです。
トウモロコシの雄穂は茎のてっぺんに咲きます、雄穂をカットして雌穂に近づけて揺すり、花粉を雌穂全体に落とします。受粉後は水を切らさないようにしましょう。
トウモロコシの受粉が成功すると、雌花(ヒゲ)の色が茶色く変色します。茶色く変色したら、成功の証拠です。
2-6摘果
最上段の雌穂に養分を集中させて大きな実にするため、下段にできる雌穂はできるだけ小さいうちに摘み取ります。2本目の雌穂も残して、2本収穫してもイイでしょう。摘み取ったものはヤングコーンとして食べることができます。
2-7収穫
ヒゲの色が濃い茶色になった頃に収穫します。トウモロコシは収穫後の
鮮度低下が激しい野菜のひとつなので、収穫したら早めに食べましょう。
3.病害虫対策
トウモロコシの受粉の際に雄花を切り取ることで、アワノメイガという害虫の被害を予防することもできます。アワノメイガは、トウモロコシの雄花に引き寄せられてやってきます。トウモロコシで産卵をして、幼虫が雌花につき、食害に遭ってしまうので、雄花をなくすことで被害を抑えることができます。
害獣対策
害獣の被害としてはカモシカ、タヌキ、キツネ、クマ、アナグマ、テン、などの野生動物がいます。基本的には害獣対策用のネットを畑の周りに張っておけばよほどのことがない限りは大丈夫ですが、トウモロコシの甘い匂いに誘われてネットの隙間から侵入したり、ネットを伝ってよじ登ったり、食い意地の貼った動物もいます。
下の画像はアナグマの被害にあった様子です。
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