さつまいもの栽培方法

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さつまいもの収穫 野菜づくり

この記事のダイジェスト

ヒルガオ科さつまいもの栽培方法を説明します

初心者畑でさつまいもを作る方法を優しくレクチャーします

栽培工程のポイント気を付けたいことをわかりやすく説明します

おいしいさつまいもをたくさんつくっちゃいましょう!

1,土を作ろう

畑の土

野菜は根を土の中に張り、そこから養分・水分・空気を取り込んでいます

まずは固くしまった土をフワフワに耕そう

1-1 土のpH(ペーハー)値チェックをしよう

さつまいもが好む土の㏗値は5~6でやや酸性土壌です

簡単な測定方法は大まかに3つ酸度計で測る測定液を使う㏗試験紙を使う

酸度計は酸度だけ計るものから多機能なものまで種類は豊富

測定液は住友化学園芸 アースチェック 5mlが使いやすいです

㏗試験紙はリトマス紙です。種類は豊富

迷ったら液測定を使いましょう使い捨てキットで安価で正確です

酸度計・測定液・リトマス紙どれもホームセンターで購入できます

住友化学園芸 アースチェックの使い方

畑の土を採取 ➡ 土と蒸留水を混ぜる ➡ 上澄み液を容器に入れる ➡

➡ 測定液を垂らす ➡ 付属の比色表と照し合せる ➡ 近い色が土の㏗値

1-2 土のpH(ペーハー)値調整をしよう

酸性土壌では野菜にとってであるアルミニュウムが土に溶け出し、根を痛めてしまい
養分が吸収しにくくなる

アルカリ化しすぎた土壌ではマグネシウム・鉄などの養分が溶けにくくなるので根から
吸収しにくくなる

どちらに偏っても野菜にとっては悪影響、作ろうとする野菜に適した㏗値にしてあげることで、
野菜の成長力を活性化させてあげましょう。

酸性土壌をアルカリ化(㏗値を上げる)する方法
苦土石灰1㎡あたり約100~200g㏗1上昇
石灰1㎡あたり約50~100g㏗1上昇

酸性土壌をアルカリ化するのは割と簡単にできますが、アルカリ土壌を酸性化させるのは難しいので、アルカリ化は慎重に行いましょう。

アルカリ土壌を酸性化(㏗値を下げる)する方法 ピートモス(無調整)を使う㏗値4付近、容量比で 30%程度混合すると、㏗値 は 0.2~1.0 下がる
購入前に酸度調整の有無を確かめてから購入する必要があり、酸度調整済は石灰が混ぜられ㏗値が6.0以上あるので酸性化には向かない。

日本の土壌はもともと弱酸性が多いので㏗値を確認し基準値内であればそのまま調整せずに始められるので、その野菜の適正㏗値を確認してみよう

1-3 土がなじむまで寝かせよう

土壌のアルカリ化を行った場合は、苦土石灰(炭酸カルシウム・炭酸マグネシウム)・
消石灰(炭酸カルシウム))が土になじむまで2週間程度放置しましょう。
雨で溶けだし中和されやすくなるので待ちましょう。

1-4 土に堆肥(たいひ)を入れて寝かせよう

堆肥ってなに?どうして必要?
堆肥は土に含まれる野菜の発育に有効な微生物を増加させ、肥沃な土へ強化する資材のこと。
堆肥を土に入れると微生物がそれを分解し、分解された土がくっ付いて団粒化し、どんどん大きな
団粒ができることで、土のすき間が増えていき通気性や排水性がよくなります

土は微生物を取り込むことで弾力がある野菜栽培に適した土になります。
堆肥は自分で作ることも可能で環境にもよりますが安価に済ませることもできます。

作り方はシンプルで落葉・藁(わら)・枯れた草などをを集めて集積するだけ。
最初に充分に湿らせた後は雨に当てたくないのでシートで養生し発酵させます。
発酵菌の養分として窒素が必要なので尿素、家畜糞などを混ぜたほうがよく発酵します。

発酵の程度にもよるがだいたい6ヶ月~12ヶ月ぐらいでできます。
作るのが困難な場合はバーク堆肥・ピートモス腐葉土など資材を使ってもいいですね。

2,苗を作ろう

さつまいもの苗

さつまいもの苗は作ったほうが断然お得です。

理由は、市場に出回るタイミングと自分が植えたいタイミングが合わない場合
数日~1週間程度なら風のない日陰で切り口を水につけておき保管することができるが、
それ以上だと仮植えするなどして自分のタイミングまでの延命措置をしなければなりません。

ですが自分で苗から作る場合は、好きな芋をスーパーで購入し、味見してから作りたい芋を選んで、苗づくりを始められます

植える時期も自分の畑の準備ができたタイミングで苗を切れるので余計な手間がかかりません。
上手に作れば苗を購入するよりもリーズナブルにできます。

2-1 苗はいつ頃から育てればいい?

苗を育てるために想定収穫時期から逆算してみよう。

北国の場合は霜が降りるタイムリミット11月なので10月中には収穫したい

種芋を埋めてから芽が出るまで➡30~40日

芽が出てから苗に育つまで➡20~30日

苗を植えて収穫するまで➡120日

10月31日から170~190日前の4月27日~5月17日遅くてもこのあたりに開始。
余裕を見て4月の上旬には苗づくりをはじめたい

2-2 苗はどうやってできる?

具体的にはどういう準備が必要なのか簡単に説明します。
育てたいさつまいもをスーパーで購入する。

さつまいもの消毒と芽出し促進のため48℃のお湯に40分ほど浸す。

さつまいもに土をかぶせる、乾燥すると芽が出ないのでこまめに水やりをする
土の温度は25~30℃が発芽適温
発芽後は太陽光の熱などで芽が焼けないように注意し、土が乾いたら水をあげる

1つの芋から3ヶ所以上芽がでることもあります。
芽が出るまではさつまいもの間隔は近くてもいいですが、芽が出始めたら芋同士の間隔
開けて30cm程度にすると苗が互いに干渉されずに大きく育ちやすいです。

苗は葉が7~8枚になったら2~3枚残して採取しよう。
残した葉の脇芽が伸びてまた苗ができます。⇐何回か採取できる

2-3 温床を作ろう(寒冷地には必要)

4月上旬に土の温度を25~30℃にするのは自然の太陽光だけでは難しいです。

踏み込み温床は発酵熱を利用したリーズナブルな育苗装置です。

参考リンク

踏み込み温床のつくりかた。

3,苗を植えよう

さつまいもの苗を植えよう

ここでは畑の準備から苗の植え方までを説明します。

さつまいもは繁殖力が旺盛な野菜です。

さつまいもは根から空気中の窒素を取り入れ、共存している細菌が栄養として使えるように個体へ変換してくれます。痩せた土地でも育つと言われるのもそのためです。

しかし、肥料のやり方・畝の形状でさつまいもが全くできないなんてこともあるので予備知識として知っておきましょう。

3-1 畑に肥料は必要か?

さつまいもの成長にはバランスのとれた肥料が必要です。

さつまいもの肥料(肥料の3要素)の割合はN2:P3:K5ぐらいが理想です。

しかし、前作物の肥料が残っていれば無肥料でもいいと思います。

さつまいもは根を大きく成長させて収穫する野菜です。

窒素(N)・・・葉や茎の成長を促進させる

リン酸(P)・・・開花・結実を促進させる

カリ(K)・・・根の成長を促進させる

3-2 畝(うね)の形と大きさは?

畑の畝幅は70cmぐらいで多湿地の場合高さは20~30cmかまぼこ型にしよう。

地面から高くすることで通気性・排水性をよくし、黒マルチ防草地温上昇効果と雨水が浸み込むのを防ぎます。

乾燥地の場合は畝を低くしないと収穫量が減る可能性があります。 黒マルチは不要です。

3-3 苗の選び方は?

育てた30cm程で7節程度あり、葉が元気よく開いているものを挿苗にする。

苗のカットは、ハサミで地面から2節を残して大事に切り取る。

最初の苗よりも2~3番目の脇芽苗の方がいい品質のものが多い。

切り取り後は1~2日切り口をバケツの水につけ不定根が少し出るのまで待つことで

苗の切り替えスイッチが入り 『種芋から養分をとり蔓と葉をつけていたものが、土から

養分をとるために不定根を出す態勢に切り替わる

購入苗の場合はポイントとして茎が太く節と節が間延びしていないもので葉の色が濃く

5~6枚付いているものを選ぶ。多少しおれていても水につければ元気になります。

苗は日陰4~5日湿度があれば1週間程度は保存できます。

3-4 基本は斜め植えと垂直植

マルチングをしている場合は2種類の植え方があります。

斜め植え・・・苗を斜めに挿し込む、節がすべて土の中に入るようにし最初の節から出ている葉が日に当たる深さで挿す。節の数だけさつまいもが取れる

垂直植え・・・苗を垂直に挿し込む、最初の節から出ている葉が日に当たる深さで挿す。斜め植えより土に入る節が少ないので、さつまいもの数は少ないが芋のサイズは大きくなる

4,畑を管理しよう

さつまいもの畑を管理しよう

畑の野菜にとって一番の栄養は手をかけてやること、手間をかけて世話をすることです。

草をとったり、害虫被害や病気になってないか気にかけてあげることが一番の栄養だと思います。

4-1 つるボケの原因と対策

さつまいも栽培で「つるボケ」と呼ばれる、残念な現象があります。

葉の光合成で生成したデンプンを、地下の不定根に蓄えることでさつまいもに成長していくハズなのですが、大きくなり過ぎた茎や葉を維持しようとするエネルギーとして逆に使われ消費してしまう

結果「つるだけ生い茂りさつまいもが大きくならない残念な現象になってしまう。

つるボケの原因

  • 土中に葉や茎の成長を促進させる窒素(N)が過剰にあること。
  • 前作の栽培した肥料が過剰に残っていること。
  • 土壌水分が過剰で排水が悪いこと。
  • 曇りや雨が多く日照不足で光合成ができていないこと。
  • つる返しをしていなくて不定根に養分が分散していること。

つるボケの対策

土中の窒素(N)が過剰な場合は、リン酸(P)カリ(K)だけの肥料を与え、相対的に窒素(N)の効果を押さえる方法

残肥料がある場合は養分吸収能力が高い野菜をクリーニングクロップとして栽培し、土壌肥料をリセットする。

土壌水分が過剰で排水が悪い場合は、水分を少なくするために高い畝を作り地面より高い位置で栽培する、マルチをすることで、降雨による水分が土に入らないようにする。また畑の排水を行い畑全体の水はけをよくする。

日照不足は畑を日当たりと風通しの良い位置にする。

定植した苗が成長し伸びた蔓から不定根が出てきたら地面から引きはがす。通称『つる返し』

5,収穫しよう

苗を定植してから約120日ぐらいを目安に収穫を予定し、1週間ほど前に試し掘りをして育ち具合を確認しよう。まだ小さければつるボケでない場合もう少し様子を見よう。

しかしが降りると葉が枯れ始め、さつまいもが腐りやすくなるので見極めが大事です。

収穫するときは、蔓と葉を先にさつまいもから切り離して掘り始めると収穫しやすいよ。

できるだけ傷付けないように気を付けよう。

5-1 追熟と保管

さつまいもは収穫してすぐだとデンプンが糖化していないため食べても甘くありません

風通しのいい日陰1週間ぐらい土付きのまま追熟させてデンプンを糖化させよう。

さつまいもは低温に弱いので9℃以下になると腐り始めます。

貯蔵する場合は12℃~15℃で温度管理しさつまいもを新聞紙にくるんで保存しよう。

15℃以上になるとがでてきてしまうので注意しよう。

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